思い出を形に残してほしいから、さくら染めをご提案しております。


「最後の訪問日」の式典プログラム
2012年3月で廃校になった東久留米第4小学校の桜で「さくら染め」をさせていただきました。

同小学校の卒業生で、「最後の訪問日」のイベントを企画した平城匡史(ひらき ただし)氏から、廃校になる小学校のお話を伺いました。
そこで平城代表に、切られた桜の枝でハンカチを染めれば、その思い出は別な形で残せることをご提案させていただきました。 学校の桜は、新学期に児童を迎える喜びの花ですし、卒業生にとっては新しい門出を祝福してくれた思い出深い花です。だから単なる樹木ではありません。
桜が切られると、あっという間に木材になります。それをみると誰もが、自らの思い出が切り刻まれた感覚になります。 私自身も母校の桜がこうして切られたのを機に、さくら染めを始めました。

実際に染色のご依頼をいただいたのは、校庭の桜が切られた直後でした。
まず、初めは在校生のために大判ハンカチを染めました。切り刻まれた桜から、鮮やかなサーモンピンクや桜色に染めることができるなんて、誰も想像できないでしょう。桜色に染まったハンカチを見た平城代表から、卒業生のためにも染めてほしいとご依頼があって、「最後の訪問日」イベントの記念品にハンカチやコースターを染めました。

東久留米第4小学校、そしてその校庭の桜はもう存在しませんが、桜の色は身近なハンカチやコースターになっています。それが手元で、それぞれの方の思い出とともに大事にされていただければ幸いです。

東久留米市立第四小学校閉校イベント
 「絆」フェスティバル実行委員会 平城匡史 氏  インタビュー

桜で染めたハンカチを閉校イベントで使われたとか?
はい、私の母校である東京都東久留米市立第四小学校が平成24年3月31日に、48年の歴史に幕を閉じて閉校となったのですが、その際に“最後の卒業生への同窓生からのプレゼント”として、さらに同窓生有志による自主的な閉校イベント「東久留米四小の絆フェスティバル」の際の“記念ハンカチ”および“記念コースター”として桜染めを販売し、閉校イベントの開催資金といたしました。
おかげさまで、イベントは大盛況で目標参加人数300名を大幅に上回り、総勢500名以上が母校の最後に立ち会ってくれました。そして桜ハンカチももちろん完売です。この収益でなんとか大きな赤字を出すことなく、無事にイベントを打ち上げることができました。

桜染めを閉校イベントに使おうと思われたきっかけは?
私どもの閉校イベントに“桜染め”をアイテムとして利用するというアイディアは、今回企画段階から準備・製造まですべてお世話になった岡村比都美先生に教えていただいたものです。
岡村先生とは、NPO農商工連携サポートセンター主催の「食農起業塾」という勉強会で初めてお会いしました。“サクラの商品の認知度を上げ、普及させ、高齢化しつつあるサクラの保護育成に取り組む”という岡村先生のミッションは、正直最初はあまりピンときませんでした。でもその後岡村先生の活動内容を知り、著作『桜あそび』を読ませていただいて、桜というアイテムの奥深さと岡村先生の守備範囲の広さに驚かされました。
その後すぐに、母校の閉校にあたってイベントを企画したいのだが手伝ってくれないか、という誘いが、地元市役所に勤める同級生からありました。その準備会に出席して“思い出に残る企画を立案する”という課題を与えられ、すぐに思い出したのが、『桜あそび』の中で取り上げられていた“思い出のさくらを残す”という桜染めの話です。早速岡村先生に連絡を取り、桜染めの作業内容と工程をうかがって、これなら実現できそうだとあたりをつけ、イベント実行委員会に企画として持ち込みました。委員会では、「コストが(販売という形で)回収でき、時間的にもイベントに間に合い、かつ思い出が形に残る」ということで、満場一致で賛同を得ましたね。

実際の製作はどうされたのですか?
桜の枝の伐採以外は、すべて岡村先生にお任せしました。学校の許可を取って芽吹き前の枝を剪定して岡村先生のアトリエに送ったあとは、デザインも煮出しも染色も折作業も全部岡村先生が手作業で行い、私どもは出来上がって送られてきたハンカチにお手紙を添えて封入しただけです。

イベント参加者の反応はどうでしたか?
閉校してしまう小学校には記念品などありませんから、オリジナル手作りでしかも「校庭の桜」という誰もが思い浮かべられるシンボルが反映されているということで、参加者はほとんどの方が買い求められたのではないでしょうか。おかげさまで完売です。イベント後にも「まだ在庫はないか」問い合わせが寄せられました。

イベントを企画された立場から「桜」というアイテムについて一言お願いします
学校と桜は大変つきづきしい関係がありますね。ですから閉校という究極のタイミング以外にも、卒業式や○○周年記念イベント等で校庭の「桜」を使った記念品を作るというのは、とても思い出深い企画になると思います。
もちろん最初から最後まで全部素人で作る、というのは現実的ではありませんね。今回の私どもの成功は、岡村先生が製作を担ってくれたことに負っています。もしイベントまでに準備する時間がかけられるのなら、染色工程を岡村先生に指導いただいて、子どもたちと先生が自分たちの手作りで作品を作る、というのも面白いかもしれませんね。